萩の寺について
集う人々
星岡茶寮ゆかりの─魯山人観音
大正13年から北大路魯山人が顧問兼料理長を務める高級料亭「星岡茶寮」が昭和10年阪急曽根駅前に大阪店を新設しました。
魯氏は隣接した観音霊場萩の寺に、星岡窯で自ら制作した白衣観音像を奉納して、千年の萩の花が咲き誇るその自然美を礼賛し、茶寮繁栄を祈願されました。豊中五勝の一つである萩苑を「萩露園」と命名したのも魯山人です。
「愛・地球博」開催を記念して、この魯山人観音を等身大に模刻し、戦時中萩の花を命懸けで守った先人達の気概を、環境保全の先駆者として顕彰させていただきました。この観音様をよすがに、利休の茶事を愛し、萩の寺の風光を愛でた文人・墨客・芸術家を偲び、人と自然の共生が未来永劫に守り続けられることを願うものです。
平成17年9月23日 慈意妙雲 澍甘露法雨 至祷 至祷